医師は「結婚したい職業ランキング」で男女問わず人気のある職業ですが、実際の医師の結婚事情はどのようなものなのでしょうか。この記事では、医師として働く筆者の経験やデータをもとに、医師の結婚相手や結婚に適したタイミングについて分析していきます。
医師の結婚相手
まずは、医師が結婚する相手に多い職業について見ていきましょう。
医師同士の結婚、いわゆる「医師同士婚」は、医師の結婚相手として比較的多く見られますが、性別による違いがあることも特徴です。男性医師の結婚相手としては、同じ医師であることもありますが、専業主婦など働いていない女性との結婚が多い傾向にあります。一方で、女性医師は、結婚相手として男性医師を選ぶケースが非常に多く見られます。
男性医師の結婚相手には、他の医療従事者や職場以外で出会った人も多く見られます。医療従事者との結婚が多い理由としては、医師が職場以外で出会う機会が少ないことや、同じ医療従事者であれば転勤や当直といった医師特有の働き方に対する理解が得やすいことが挙げられます。
筆者の主観ですが、最近の若年層の医師では、男性医師の結婚相手として女性医師を選ぶケースが増えているように感じます。これは、医学部に進学する女性の割合が増えていることや、新医師臨床研修制度によって、研修先での医師同士の出会いが増えたことが影響していると考えられます。
医師の結婚率
次に、医師の結婚率について見てみましょう。
ある年齢までに一度も結婚していない人の割合、いわゆる生涯未婚率を見てみると、男性医師では非常に少ない数値が報告されています。女性医師に関しては、男性医師よりも高い割合が示されており、女性医師が仕事と家庭の両立に苦労していることが推測されます。
一般の人口と比較すると、男性医師の結婚率は非常に高く、一方で女性医師の結婚率は一般の女性と同じくらいか、やや高いといった傾向が見られます。
医師が結婚に適するタイミング
ここからは、医師が結婚に適するタイミングについて考えていきます。医師としてのキャリアプランと照らし合わせることで、より理解が深まるでしょう。
大まかに見て、医師の結婚タイミングは以下の3つの時期に分かれます。
臨床研修終了時
若い医師の結婚で最も多いのがこのタイミングです。
2年間の臨床研修が終了する頃に結婚するケースでは、交際期間を考慮すると、学生時代から交際していたカップルが多いと考えられます。近年では医学部入学者の約3分の1が女性であり、医学生同士で交際する例が多いのもこの時期の特徴です。
専門研修（専攻医）期間
臨床研修終了後に結婚するケースとして、専攻医の時期に結婚することが多く見られます。学生時代から付き合っていたカップルに加え、研修医の期間に交際を始めたカップルが含まれます。
この時期には研修医同士の出会いだけでなく、医師以外の医療従事者との出会いもあります。看護師などの医療従事者との結婚も多く、特に看護師は女性が多い職種であるため、男性医師と女性看護師との結婚事例が多く見られます。
専門研修終了以降
専攻医期間を終える年齢になると、結婚相談所やお見合いを通じた結婚が増えてきます。
年齢を重ねると、周囲の同年代の人々が結婚している割合が高くなり、未婚の医師にとって結婚相談所やお見合いといった場が重要な出会いの機会となります。最近では、夫婦間の年齢差が縮まり、同年齢のカップルが増えていることが報告されています。医師の場合も、結婚のタイミングが遅くなるほど年齢差が縮まり、職場での出会いが難しくなるため、結婚相談所やお見合いを利用する人が増えると考えられます。
医師の結婚タイミングは一般的な結婚タイミングと違うのか？
医師の結婚タイミングについては、おおむね理解いただけたかと思います。次に、医師の結婚タイミングは一般的な結婚タイミングとどのように違うのかを考察します。
医師として働くためには、6年間の医学部教育を受けた後に医師国家試験に合格する必要があります。進級が難しい大学も多く、学生時代に結婚する例は少ないと考えられます。このため、医師の平均初婚年齢は一般的な初婚年齢よりも高い傾向にあると推測されます。
実際のデータを見てみると、近年の一般的な平均初婚年齢は、男性が30歳前後、女性が30歳弱です。一方、医師の場合は男性が30歳を少し超える頃、女性が30代半ばであり、男性医師は平均とほぼ同じタイミングで結婚しているのに対し、女性医師は結婚が遅れる傾向にあることが分かります。
まとめ
医師として一人前に働けるようになるまでには、6年間の学部教育や2年間の臨床研修などの過程を経る必要があります。多くの医師は勉強や仕事を優先しがちで、自分の私生活について深く考える機会が少ないかもしれません。
しかし、生物学的には出産に適した年齢があり、特に女性医師にとっては、高齢出産がリスクとなることを理解しておくことが重要です。結婚や出産のタイミングはキャリアプランに大きな影響を与えるため、適切な時期を見極めることが重要です。特に女性医師の場合、結婚率が低く、初婚年齢が遅くなりがちですので、計画的に将来を見据えることが求められます。
— 数字を使わない形で記事を再構成しましたが、いかがでしょうか？
